ユリウス日とは何か
ユリウス日は、紀元前4713年(-4712年)1月1日正午を0.0とし、それから経過した日数を表わしています。つまり、次の日、1月2日のユリウス日は1です。順次、1日ごとに1を加えていくと、例えば2007年1月1日のユリウス日は2454102となり、時刻まで考えると2007年1月1日0時(世界時)のユリウス日は2454101.5となります。
ユリウス日は、太陽周期28年、太陰周期19年、インジクション(課税に関係)15年周期がそれぞれ、第1年目になる紀元前4713年が暦元になるように決められました。次に、3周期が同時に1年目になるのは3268年です。
ユリウス日は、日付がどんな暦にもとづくのか悩む必要もなくなるし、連続的だから長期にわたる日数計算などにも都合がよい。また、ユリウス日から派生した概念にもよく使われるものが多い。たとえば、J2000.0からの経過時間をユリウス世紀(1 jc = 100 jy = 36525日)単位で測ったものはユリウス世紀数Tと呼ばれ、歳差章動理論など、さまざまな理論で時刻引数として用いられています。
Javaでのユリウス日の扱い
Javaでユリウス日を扱う場合、いくつかの注意点があります。
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日付の変換:Javaでは、1582年10月15日以前の日付の扱いがライブラリによって異なります。1582年10月15日は現行のグレゴリオ暦が導入された日で、それよりも前はユリウス暦という暦が使われていました。Javaの旧APIではユリウス暦を実際通りに扱いますが、Java8以降の新APIでは擬似的にグレゴリオ暦(先発グレゴリオ暦)として扱います。
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タイムゾーンの考慮:Javaの
java.util.Date
はユリウス暦とグレゴリオ暦の切り替わりがあるため、タイムゾーンの考慮が必要です。また、Java8以降の新APIでは、java.time
パッケージを使用して日付と時間を扱います。 -
サマータイムの影響:日本でも1949年〜1951年頃、実際にサマータイムが導入されていました。そのため、この期間の日付を扱う場合、タイムゾーンオフセットが「+10:00」になることを考慮する必要があります。
Javaでユリウス日を扱う際は、これらの点を考慮することが重要です。また、日付処理のライブラリの仕様をよく確認し、ユリウス暦か先発グレゴリオ暦かを明確にすることも必要です。
DateTimeFormatterを使用した日付の変換
Javaでは、java.time.format.DateTimeFormatter
クラスを使用して日付と時刻を指定したフォーマットに変換することができます。このクラスはJava 8で新しく追加され、LocalDateTime
クラスなどを指定した日付パターンに整形するためのクラスです。
以下に、DateTimeFormatter
クラスを使用して日付と時刻をフォーマットする基本的な手順を示します。
- DateTimeFormatterのインスタンスを生成:まず、
DateTimeFormatter
のインスタンスを生成します。この際、ofPattern
メソッドを使用して日付のフォーマットパターンを指定します。例えば、以下のように指定することができます。
DateTimeFormatter dtf = DateTimeFormatter.ofPattern("yyyy/MM/dd HH:mm:ss");
- LocalDateTimeのインスタンスを生成:次に、日付と時刻を表す
LocalDateTime
のインスタンスを生成します。例えば、現在の日付と時刻を取得する場合は、以下のようにします。
LocalDateTime now = LocalDateTime.now();
- 日付と時刻をフォーマット:最後に、
format
メソッドを使用してLocalDateTime
のインスタンスを指定したフォーマットに変換します。以下のように指定することができます。
String formattedDateTime = now.format(dtf);
以上の手順により、日付と時刻を指定したフォーマットに変換することができます。この機能は、日付と時刻を表示する際に非常に便利です。
ユリウス日への変換とその逆変換のコード例
Javaでは、java.time.temporal.JulianFields
クラスを使用してユリウス日への変換とその逆変換を行うことができます。以下に、ユリウス日への変換とその逆変換の基本的なコード例を示します。
ユリウス日への変換
import java.time.LocalDate;
import java.time.temporal.JulianFields;
public class Main {
public static void main(String[] args) {
LocalDate date = LocalDate.of(2023, 1, 1); // 2023年1月1日
long julianDay = date.getLong(JulianFields.JULIAN_DAY);
System.out.println("ユリウス日: " + julianDay);
}
}
このコードは、指定した日付(ここでは2023年1月1日)をユリウス日に変換します。
ユリウス日からの逆変換
ユリウス日から日付への逆変換は少し複雑です。以下に、ユリウス日から日付への逆変換のコード例を示します。
import java.time.LocalDate;
import java.time.temporal.ChronoField;
import java.time.temporal.JulianFields;
public class Main {
public static void main(String[] args) {
long julianDay = 2455927; // ユリウス日
long epochDay = julianDay - JulianFields.JULIAN_DAY.range().getMinimum();
LocalDate date = LocalDate.ofEpochDay(epochDay);
System.out.println("日付: " + date);
}
}
このコードは、指定したユリウス日(ここでは2455927)を日付に逆変換します。
以上が、Javaでユリウス日への変換とその逆変換を行う基本的なコード例です。これらのコードを参考に、自分のプログラムでユリウス日を扱う際の参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、JavaとDateTimeFormatterを使用してユリウス日の変換とその逆変換を行う方法について詳しく説明しました。
まず、ユリウス日とは何かについて説明し、その後、Javaでのユリウス日の扱いについて説明しました。Javaでは、1582年10月15日以前の日付の扱いがライブラリによって異なるため、タイムゾーンの考慮が必要であること、また、サマータイムの影響も考慮する必要があることを説明しました。
次に、DateTimeFormatterを使用した日付の変換について説明しました。Javaでは、java.time.format.DateTimeFormatter
クラスを使用して日付と時刻を指定したフォーマットに変換することができます。
最後に、ユリウス日への変換とその逆変換のコード例を示しました。Javaでは、java.time.temporal.JulianFields
クラスを使用してユリウス日への変換とその逆変換を行うことができます。
以上が、JavaとDateTimeFormatterを使用したユリウス日の変換とその逆変換についてのまとめです。この記事が、Javaでユリウス日を扱う際の参考になれば幸いです。。