Javaとは
Javaは、1995年にサン・マイクロシステムズ(現オラクル)によって開発されたプログラミング言語です。Javaは、「一度書けばどこでも動く」をコンセプトに、異なるコンピュータ環境で動作することを目指して設計されました。これはJavaがバイトコードと呼ばれる中間言語にコンパイルされ、Java仮想マシン(JVM)上で実行されるためです。
Javaはオブジェクト指向プログラミングを採用しており、クラスとオブジェクトの概念を用いてコードを構造化します。これにより、再利用性と拡張性が向上し、大規模なソフトウェア開発が容易になります。
また、Javaは豊富なAPIを提供しており、データベース接続からネットワーク通信、GUI開発まで、様々な機能を簡単に利用することができます。これらの特性により、Javaは企業のシステム開発からWebアプリケーション、モバイルアプリケーションまで、幅広い領域で利用されています。
Javaバージョンの確認方法
Javaのバージョンを確認するには、コマンドライン(ターミナル)を使用します。以下に、その手順を示します。
- ターミナルを開きます。
- 次のコマンドを入力します。
java -version
- Enterキーを押します。
このコマンドを実行すると、インストールされているJavaのバージョン情報が表示されます。出力は次のようになります。
java version "1.8.0_271"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.8.0_271-b09)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 25.271-b09, mixed mode)
この例では、Javaのバージョンは1.8.0_271
であることがわかります。また、Java SE Runtime Environmentのビルド番号は1.8.0_271-b09
で、Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VMのビルド番号は25.271-b09
であることもわかります。
この方法でJavaのバージョンを確認することができます。ただし、複数のJavaバージョンがインストールされている場合、デフォルトのJavaバージョンが表示されます。それぞれのバージョンを確認するには、さらに詳細な手順が必要になります。それについては後述します。
RHELでのJavaバージョンの確認
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)でJavaのバージョンを確認する方法も基本的には同じです。ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。
java -version
これにより、デフォルトのJavaバージョンが表示されます。
ただし、RHELでは複数のJavaバージョンが共存していることがあります。その場合、alternatives
コマンドを使用して、現在のデフォルトのJavaバージョンを確認したり、デフォルトのJavaバージョンを切り替えたりすることができます。
具体的には、次のコマンドを使用します。
sudo alternatives --config java
このコマンドを実行すると、インストールされているJavaのバージョン一覧が表示され、それぞれに番号が割り当てられます。番号を指定してEnterキーを押すことで、デフォルトのJavaバージョンを切り替えることができます。
これらの手順により、RHEL環境でJavaのバージョンを確認し、必要に応じて切り替えることができます。ただし、alternatives
コマンドを使用するには管理者権限が必要なので注意してください。また、Javaバージョンを切り替えると、システム全体のJavaバージョンが変更されるため、影響を理解した上で操作することが重要です。
複数のJavaバージョンの管理
複数のJavaバージョンを管理するためには、適切なツールと手順が必要です。以下に、その詳細を説明します。
Javaのバージョン切り替え
前述の通り、RHELではalternatives
コマンドを使用してJavaのバージョンを切り替えることができます。しかし、これはシステム全体のJavaバージョンを切り替えるものであり、特定のプロジェクトだけで異なるJavaバージョンを使用したい場合には適していません。
jEnvの利用
そのような場合には、jEnv
というツールを利用することが推奨されます。jEnv
はJavaのバージョンをプロジェクトごとに切り替えることができるツールで、以下のように使用します。
-
jEnv
をインストールします。詳細なインストール手順はjEnv
の公式ウェブサイトを参照してください。 -
ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。
jenv add /path/to/java/home
ここで、/path/to/java/home
はJavaのホームディレクトリへのパスを指定します。これにより、指定したJavaバージョンがjEnv
に追加されます。
- 次に、特定のディレクトリ(プロジェクト)で使用するJavaバージョンを設定します。
cd /path/to/project
jenv local 1.8
ここで、/path/to/project
はプロジェクトのディレクトリへのパスを指定し、1.8
は使用するJavaバージョンを指定します。これにより、指定したディレクトリでは指定したJavaバージョンが使用されるようになります。
以上の手順により、複数のJavaバージョンを効率的に管理することができます。ただし、jEnv
を使用するには事前にJavaの各バージョンをインストールしておく必要があります。また、jEnv
はJavaのバージョン切り替えを容易にするツールであり、Java自体のインストールやアンインストールを行うものではないことに注意してください。